1局2波とは、同一放送対象地域で民放1局が2つの波を持つことを示す。現在は、「マスメディア集中排除原則(マス排)」で認められておらず、その原則を緩和するかどうかの議論が開始されている。
そもそもマス排とは、基幹放送(地上放送と衛星放送)を運営する機会をできるだけ多くの者に対して確保することで、基幹放送による表現の自由ができるだけ多くの者によって享有されることを目的とした国の制度である。この制度によって、放送の多元性、多様性、地域性の三原則の実現が目指されてきた。しかし、メディア環境の変化や人口減少などでローカル局の経営が困難となる中、局の経営の選択肢を増やすためにさまざまな緩和策がとられている。
近年の緩和策としては、複数放送対象地域における放送番組の同一化、隣接・非隣接に関わらず最大9局まで兼営・支配を可能とする制度、認定放送持株会社傘下の事業者の地域制限の撤廃がある。以上の緩和策はいずれも、系列ネットワークのローカル局の経営の今後に課題感を抱くキー局の提案がきっかけとなり、制度改正されたものである。ただし、今回の論点である1局2波は、同一放送対象地域内の緩和であり、系列をまたぐ兼営・支配が対象となるため、発意はローカル局にあることが想定される。
今回の原稿では、ローカル局の意向調査を行った民放連と総務省の調査結果と、それを受けた総務省の検討会の議論の中身を整理した。
https://minpo.online/article/12-6.html

